howdoyoufeel

好きな人と 好きな場所で 好きな服で 好きな声で

ゆうべのふたり

ゆうべのふたりは

どこかやわらかく

とりとめもなく

ケイトウの触り心地に甘えて

すべりおちてゆく

こわくはないから

たっぷりと見つめあって

レコードと花梨色の灯りで

遠くのあの日を忘れてしまう

たとえばいずれ

ひとつひとつの

形はなくなっても

思いは月が持っていく

光はすべてを抱きとめる

かなしみにはレモネードを

夢と現実のあわいで待ち合わせて

ゆうべのふたりは

どこかやわらかく

きれいなグラスの色さえ

届かぬほど満ちてゆく